映像制作×楽器演奏=アクセントカット


映像制作×楽器演奏=アクセントカット音楽屋さんのしごとクリエイト【おとやサロン】11月8日はアドビシステムズ主催のイベントCREATE NOW PLUS ONE DAYに行ってきた。

Adobe(アドビ)は、みんないつも使っているPDFファイルのメーカーですね。
アドビ製品の詳しい使い方を解説したり、アドビ製ソフトフェアを使ってデザインをしている人の話を聞いた。

印象的だったのは東京2020国際招致PRフィルムを制作したKOO-KI株式会社の上原桂さんのお話。

映像制作をするにあたっては、まず映像にのせる音楽を発注する。それが自分が入り込めると思う良い音楽かどうかで作品の出来がほぼ決まるという。

そして、映像をつくるときは、画像のカットによって音楽に参加しているような感覚でやっているという。自分にとって映像デザインは「楽器演奏」だということ。リズム隊として映像でアクセントをつける、ときには新たなメロディをのせる感覚だという。

具体的な例は、静止画を連結してムービーをつくる際、カットのタイミングを小節の一拍目にするか、裏拍にするかを変えることで、ノリを変化させる。

たしかに、映像を見るとわかる。裏拍のスネアに合わせて画像が切り替わっていることが多く、ここぞというところで一拍目にチェンジがきている。

デザイナーの頭の中で何が起っているのか垣間見ることができてかなりよかった。人間にはカオス情報を整合的に統合してまとまった意味をもった絵を描く能力がある。ものつくりを行う人は、頭の中でいろいろなものを結びつけて関係づけているわけだ。

映像と音、楽器演奏の感覚を結びつけ、一つのイメージを描く。映像でないものを音楽化し、音を映像化し、あらゆる感覚情報を双方向的に結合して、ユニークなアイデアに統合する。

これがつまり想像力、創造力だ。

すべてはつながっているし、すべては関係している。分離しているものは何1つない、音楽も映像も、デザインもビジネスも、経済も文化も、ほんらい分断されるものではなく、融和することができる。そして、それは人の頭の中で行われる。ものごとを統合する力、想像する力はみなにある。

そういうことを意識して映像をみると、新しい発見があるはず。

KOO-KI株式会社
http://www.koo-ki.co.jp/site/
http://www.youtube.com/watch?v=BnDyszZZ0k0